当院の施術の考え方
私たちのからだは、私たちが眠っている間も働き続けています。肺や、心臓はもちろん、胃腸、肝臓、腎臓などが常に働いて、血液の循環、エネルギーの循環、体液の循環、食べた物の消化吸収がスムーズに行われていることで、私たちの健康が保たれています。これらの働きがストレスなどで緊張すると、スムーズにいかなくなり滞りが生まれます。
中医学では、このように気、血、水の循環が滞り、正常な働きができなくなった状態を病気としています。病気になった身体は、気、血、水のいずれの循環が滞っているのかによって、様々な症状があらわれます。
気・血・水の循環がスムーズになると健康になります。
上の図は、中医学の気、血、水のそれぞれの関係を表したもので、それぞれが補い合っているのがわかります。
気は、からだ全体の活動エネルギー、血は血液、水は血以外のからだの中の水分で、これらがスムーズに循環しているとからだは健康です。エネルギーの不足は疲れや意欲の低下の原因に、流れが悪いとイライラしたり、胸が苦しくなったりなどの精神症状の原因になります。
血が不足すると不眠やめまい、動悸息切れなどの原因に、流れが悪くなると顔色が黒っぽくなったり、肌荒れや痛みの原因になります。
水の不足は肌の乾燥やかゆみ、髪のパサつきなどの原因に、流れが悪くなると吐き気や、胃のつかえ、むくみなどの原因になります。
中医学では、滞った気、血、水の循環を改善して健康な身体に戻るために鍼灸や漢方薬を使います。鍼灸では、経絡やツボを使ってからだを刺激することで、からだが正常な状態に戻ろうとするように促します。
このような東洋医学の考え方は、何千年もの長い間の経験の積み重ねから生まれたもので、西洋医学のように科学的に証明できるものはありません。ですが、鍼灸のツボは、レントゲンやCTのない時代にできたものなのに神経の通っているところや、内臓の近くにあるものも多く、決していい加減なものではありません。