生理不順について

生理は、期間が4〜7日間くらい、周期は通常28日とされていますが、個人差や体調によっても前後することがあるため25〜35日くらいであれば正常の範囲とされています。

この周期や、経血の量が正常に範囲を超えている場合や、不規則で一定しない状態が「生理不順」(月経不順)です。
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生理不順の原因と対策

生理は、女性ホルモンの働きによって起きる生理現象ですから、女性ホルモンが正常に分泌されていないと生理不順の原因になります。

ストレス

女性ホルモンの、分泌の調整を行なっているのは脳です。脳は、女性ホルモンの他にも色々なホルモンの分泌の調整を行なっていて、その中にはストレスを受けると、ストレスから体を守るために分泌されるホルモンなんていうのもあります。

ストレスから体を守るホルモンには、それ以外に女性ホルモンの分泌を抑える働きをするホルモンの分泌を促すという働きがあります。
ちょっとわかりにくいですが、

ストレスを受ける → ストレスから体を守るホルモンが分泌される → 女性ホルモンの分泌を抑えるホルモンが分泌される → 女性ホルモンの分泌が低下

というような形で生理不順が起きることがあります。

ストレスの原因は様々で、すべてのストレスを避けて生活することはできません。自分なりのストレス解消法を見つけて、ストレスを溜めすぎないようにすることが改善につながります。

ダイエットや肥満

脂肪細胞からは、女性ホルモンの分泌を調整する作用があるホルモンが分泌されています。無理なダイエットで脂肪細胞が少なくなりすぎたり、肥満で増えすぎたりすると、女性ホルモンが正常に分泌されなくなって生理不順になることがあります。

太り過ぎも、痩せすぎも体にとっては大きな負担になります。バランスの良い食事で、体に必要な栄養素をしっかり摂るようにしましょう。

生理不順の鍼灸治療

東洋医学では、生理周期が短くなるものを「経早」、長くなるものを「経遅」、短くなったり長くなったり不規則になるものを「経乱」といいます。

経早か、経遅か、経乱かによって、またそれぞれの原因によって少しずつ治療法が違いますが、治療で使うツボの中には婦人科の症状、生殖に関する症状の治療によく使われるツボとして共通のものもいくつかあります。

生理不順の鍼灸治療によく使われるツボ

567011 2.jpg生理不順では、婦人科や生殖に関する症状によく使われるツボとして、「関元」、「三陰交」、「腎兪」なども使われますが、こちらは月経前症候群のところで紹介しているので、ここではそれ以外のツボを紹介します。

「気海」(きかい)は、おへそから指2本くらい下にあるツボで、気の海という名前の通り気を補う効果のあるツボです。

気海以外にも関元、中極など、おへそから下にあるツボは、生殖器や膀胱に近いことから、よく使われています。

「血海」(けっかい)は、膝のお皿の内側のラインの指3本くらい上にあるツボです。このツボも血の海という名前のように血を補う効果のあるツボです。

血海は、月経前症候群のところで紹介した三陰交と同じ脾臓の経絡にあるツボです。経絡が脚の内側を通る肝臓、腎臓、脾臓は、各臓器が生殖に関する働きがあり、経絡もその付近を通ることから、これらの経絡にあるツボはその治療によく使われます。