月経前症候群について

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生理が始まる数日前になると始まる、頭痛、めまい、吐き気、だるさ、下腹部の張り、イライラ、不安感などの症状、女性ならば、ほとんどの人に経験があるのではないでしょうか?。このような症状を「月経前症候群」といいます。

これは、生理の際のホルモンバランスの変化が関係していると考えられています。女性は閉経を迎えたときに、やはりホルモンのバランスが変わるために更年期障害といって、体に様々な不調がみられるようになることがあります。ホルモンのバランスが変わるということは、それだけ体にとって大変なことなのです。

生理にともなってホルモンのバランスが変わることは、女性であれば誰にでもあることですが、症状の現れ方は人それぞれで、重い人はその期間は何もできなくなってしまうほどツライということもあります。

月経前症候群の治療には、ホルモン剤や抑うつ薬、精神安定剤などを使った薬物療法などがありますが、食事や睡眠、運動など日常生活を見直すことで改善されることもあります。

また、月経前症候群はストレスが多いと起こりやすいので、なるべくストレスを溜めないようにすること、ストレスが溜まったら早めに解消するするといった対策方法もあります。

月経前症候群の鍼灸治療

東洋医学の基本は、身体の中の気、血、水の流れを整えることにあります。これは、西洋医学でいう自律神経を整えることにつながります。

東洋医学の月経前症候群の治療に漢方薬が使われることがありますが、鍼灸を使った治療にも有効性があります。
 
例えば、月経前症候群の治療によく使われる漢方に、「当帰芍薬散」(とうきしゃくやくさん)という薬があります。この薬は、体を温める作用と貧血症状を改善する作用がありますが、鍼灸の治療に使うツボにも同じような効能を持つものがあります。

鍼灸治療は、更年期障害などホルモンバランスの乱れや、自律神経の乱れによる諸症状の改善に有効なケースがあり、薬の副作用がツライという人にはオススメです。

月経前症候群の鍼灸治療によく使われるツボ

306635.jpgお腹にあるツボ「関元」(かんげん)は、おへそから指4本くらい下の所にあります。

足のツボ「三陰交」(さんいんこう)は、、内くるぶしから指4本くらい上の骨の際にあります。

腰にあるツボ「腎兪」(じんゆ)は、おへその裏側あたりの腰の骨から指3本くらい外側、「次髎」(じりょう)は、腎兪の下方で骨盤にかかる仙骨という骨の上にあります。

腎臓は、生命エネルギーを収める所、関元や次髎は生殖にかかわる臓器の近くにあるツボ、三陰交は婦人科の症状によく使われるツボということで、どのツボも生殖にかかわる症状によく使われるツボです。