更年期障害について

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更年期障害は、閉経を迎える女性によく見られる症状です。

症状は、頭痛、めまい、立ちくらみ、ほてり、のぼせ、汗かき、冷え、むくみ、動悸、息切れ、不眠、耳鳴り、うつ症状、不安感、肩こり、腰痛、その他の関節痛、排尿や生殖器の異常など人によって色々な症状が現れますが、全部の症状が現れるわけではなく症状の強さにも違いがあります。

では、なぜ閉経の前後になると、このような症状が現れるのでしょう?個人差がありますが、女性のからだは10代から生理が始まり、子供を産む準備を始めます。健康な女性は、閉経を迎えるまで28日周期で生理があり、その間女性ホルモンが分泌されます。
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閉経になると、女性ホルモンの分泌が低下します。10代から閉経を迎える50歳前後まで、30年以上分泌され続けてきたホルモンの量が変わると、全体のホルモンバランスが変わってしまうので、変化に体がついて行けずこのように色々な症状が起きます。閉経を迎える全ての女性に起きるわけではありませんが、ストレスを抱えていたりすると起きやすくなっています。

このような症状は、からだが慣れてくれば徐々に改善していきますが、その期間には個人差があります。

更年期障害は、閉経による女性ホルモンの分泌の低下が原因であることから、女性だけの症状と思われがちですが男性にもあります。男性の場合は、ストレスや生活習慣が原因で、男性ホルモンの分泌が低下することからこのような症状が起きます。更年期障害といっても、男性には閉経はありませんから、50歳前後に現れるとは限らず30代で現れる人もいます。

更年期障害の鍼灸治療

鍼灸治療の基本は、からだ全体の気、血、水の巡りを正常にして、からだを健康な状態に戻すことです。更年期障害では、ホルモンのバランスが変わったことで、からだのところどころに詰まって流れが悪くなっている所や、流れる力が弱くなっている所ができてしまっているので、適切なツボに鍼やお灸で刺激を与えて良い状態に戻します。

更年期障害の鍼灸治療でよく使われるツボ

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合谷(ごうこく)は、手の甲側で、親指と人差し指の骨の付け根の間のところにあるツボです。合谷は、気、血を充実させる効果が高いツボです。

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足の太衝(たいしょう)というツボも、合谷と同じように足の親指と人差し指の骨の付け根の間にあります。太衝は、のぼせた気を落ち着かせる効果があるツボです。

復溜(ふくりゅう)は、内くるぶしとアキレス腱の間から、指3本くらい上がったところにあります。腎臓の経絡のツボで、水の代謝を調節する効果がありますから、むくみや汗かきが気になるときに使います。

三陰交(さんいんこう)は、内くるぶしから骨の際に沿って指4本くらい上がったところにあります。脾臓の経絡のツボで、冷え性や婦人科の症状に効果があるツボです。