眼精疲労について 

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目が疲れる、かすむ、ぼやけて物が見えにくい、充血する、目の奥が痛い、頭痛がする、肩や首筋がこる、吐き気がする、こんな症状を感じたことはありませんか?こんな症状が一晩休んでも回復しなかったり、回復しても直ぐにぶり返すようなときは、眼精疲労の可能性があります。

343568.jpg目は、カメラに例えるとレンズに当たる水晶体の厚みを変えることによってピントを調節しています。調節をしているのは毛様体筋という筋肉で、近くを見るときは毛様体筋が働いて厚くなり、遠くを見るときは毛様体筋が緩んで薄くなります。

パソコンやスマホなど、近い距離で画面を長時間見続けると、水晶体を厚くするために毛様体筋が緊張し続けるため疲労を起こします。長時間緊張し続けて疲労した毛様体筋は、肩こりの肩の筋肉のようにちょっと休んだくらいではリラックスした状態に戻れなくなっています。

対処法としては、パソコンやスマホを使うときは、1時間おきに休憩を入れるなどして、毛様体筋が緊張したままの状態にならないようにすることです。

疲れ目と眼精疲労の違いは、休息をとることで回復するかしないかです。疲れ目は休息を取れば回復しますが、眼精疲労は休息を取っても回復せず、目がショボショボしたりチカチカしたり、充血、倦怠感、頭痛、肩こりなどの症状を伴うことがあります。

目が疲れたときは、蒸しタオルなどをまぶたの上にのせて少し休憩をとるようにしましょう。それでも回復しないときは眼精疲労の可能性がありますから、眼科に行き専門医の診察を受けてください。

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眼精疲労の鍼灸治療

眼精疲労では、目の使い過ぎが原因で毛様体筋など目の周りの筋肉が緊張しています。毛様体筋に鍼を打つことはできませんが、目の周りにもたくさんのツボがあります。これらのツボには、目の周りの筋肉の緊張を緩める効果のあるものがあります。

また東洋医学では、目は肝臓と関係があるとされています。肝臓には、「蔵血」といって血液の貯蔵庫としての役割があり、その血液は目にも送られています。眼精疲労は、使い過ぎで肝臓からの血液の供給が間に合わなくなってしまっていることが原因と考えられています。

肩こりのある方はわかると思いますが、肩こりは使い続けている限り簡単には治りません。マッサージなどで1次的には良くなっても、すぐに戻ってしまいます。前の方でも言っていますが、使い過ぎで緊張した毛様体筋などの筋肉は、肩こりの肩の筋肉と同じです。目も使わないわけにはいきませんから簡単には良くなりませんが、合間に休憩を入れるなど使い方に気をつけるようにして、治療を続けていくことで徐々に改善を計ります。

こちらは、疲れ目の治療によく使われるツボです。

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