動悸や息切れについて 

710138.jpg動悸や息切れは、健康な人でも運動した後などには見られますが、なんでもないのに見られるときは心臓や肺の病気が原因の場合もあります。脈拍が、100以上の状態が続いたり、不規則だったりしたときは、病院で検査を受けた方が良いでしょう。

心臓や肺の病気の他にも、自律神経やホルモンのバランスが崩れたときなどにも、動悸や息切れが見られる場合があります。

心臓の病気の場合、左の胸から腕にかけての痛み、みぞおちの痛み、不整脈、冷や汗、むくみ、疲労感などの症状がみられます。心臓の病気には、心筋梗塞や、狭心症など命に関わる怖い病気もありますから、症状が続いたときは、必ず病院に行ってください。

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肺などの呼吸の病気の場合、動悸より息切れの方が強く出ます。咳や痰が多くなり、唇に赤味がなくなります。肺の病気にも、肺炎、肺結核、肺気腫、慢性気管支炎、気管支喘息その他、専門の治療が必要なものがたくさんありますから、こちらの場合も症状が続いたときは、病院に行ってください。

908849.jpg心臓や、肺などの呼吸器の病気の他に、ストレスによる精神疾患、甲状腺機能亢進症のようなホルモンの分泌の異常、自律神経失調症、更年期障害、女性の生理の際の精神的な不安定などが原因になる場合があります。

心筋梗塞や、肺結核などは、病院で専門の治療が必要になりますが、自律神経や、ホルモンのバランスの乱れには、からだのバランスを整え本来の良い状態に戻す鍼灸治療が有効な場合があります。

動悸、息切れの鍼灸治療

動悸、息切れで鍼灸治療が有効なのは、自律神経や、ホルモンのバランスの乱れが原因のものです。心臓や、肺に異常が見られる場合は、病院で検査をして専門医の治療を受けてください。

動悸は、中医学では「心悸」ともいい心臓の問題とされています。心臓の問題といっても、中医学の心臓は現代医学の心臓とは少し役割が違う部分があります。中医学の心臓は、血液のコントロールの他にもう一つ役割があります。心臓は、心の臓と書くように心の問題にも関係があるとされているのです。

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緊張したり、心配事があると胸がドキドキしたりしますよね。昔は、こういう現象から心は胸にあると考えられていたので、胸がドキドキしたりする心の問題も心臓に原因があると考えられていました。また、心臓の心(しん)は、精神の神(しん)とも通じるという考え方からも、心の問題、精神の問題には心臓が関係しているとされています。

そういう訳で、ストレスなどによる精神疾患や、自律神経の問題による動悸、息切れであっても、鍼灸治療では心臓に関するツボがよく使われます。

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背中にある「心兪」(しんゆ)というツボは、背骨と肩甲骨の間にあって自分では触れにくいツボです。

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手首にある「神門」(しんもん)と、「内関」(ないかん)は、神門が、小指から下がった手首のシワのところにある小さな骨の出っ張りの下にあり、内関は、手首の真ん中のラインで、手首のシワから肘に向かって指3本分くらいのところにあります。

内関は、乗り物酔いや、つわりの時などにも使われるツボです。緊張や不安で、ドキドキした時などに押してみてください。

精神的な問題で自律神経が乱れて動悸がしたり、呼吸がしづらくなったりする場合、心にかかったストレスの大きさや、長さ、受ける人によって症状の改善にかかる期間も違います。

更年期障害などでホルモンのバランスが崩れた場合も、改善に時間がかかることがありますが、必ず治るものと思って、焦らず治療に取り組むことが大切です。